[Blog]イギリス一人旅の軌跡[21/31]

2016/8/26 : Day 21
スーツ姿のサラリーマン男性は、
おもむろに芝生へ転がり込んだ。

***
ロンドンに戻った翌日。
ゆっくりとギターを弾いた公園の中には、
金曜日とは思えない程人が集まっていた。
みんな、ゆったりと会話を楽しんでいる。

(公園横の閑静な住宅街)

そこにふとスーツ姿のサラリーマン。
片手にスーパーの紙袋を持っている。

「たぶんお昼御飯だろうな」なんて
思いながら見ていたら、その紙袋を
芝生の上に歩きながら置いた。

そしてスピードを緩めることなく
歩いているそのままのリズムで、

芝生に

転がり込んだ。
(笑ってしまった)
大の字で空を眺めている。

・・・。

ごく普通の黒色のスーツを着た男性。
芝生の上に座れば多分汚れてしまう。
少なくとも自分なら、下に何か敷く。
または、普通にベンチに座るだろう。

それがなんの躊躇いもなく
気持ちいい程に寝転んだ。

いや、倒れ込んだのか?

スーツがシワになることも
汚れて草が着くようなことも。
全く気にしない見事な寝転がり。

「あぁぁぁぁ”””~~~疲れた!!」
多分、そんな感じだったんだろう。

そして彼は動かなくなった。

うん。
何て良い時間だろう。
これで良いんだろう。

何かが、スッキリした。
*
次の宿へ移動して、荷物を置いた。

(今日は三段ベッド。)

近くにある公園へと足を伸ばした。

*

「Hyde Park」

地図でみるとその大きさがよく分かる。
一辺が3kmくらいあるんじゃないかな。
端から端まで歩くと1時間くらいかかる。

楽しそうに金曜日の夕方を過ごす家族の姿。
公園内には広大な池。そこには白鳥もいた。

父親と、直接餌を渡す子供達。

白鳥と波紋。綺麗だった。

ちょっと呆けた感じの鳥も。かわいい。

日が暮れていく。。。

*

時間の流れがゆったりしている。

こんな時間の過ごし方がしたい。
こんな場所で家族と暮らしたい。
こんな生活が未来にあるように、
自分の将来を組み立てていきたい。

そう、しみじみと感じた日だった。

→2016/8/27 : Day 22