愛を与えること、受け取るための器|2025.06.01
人を想うことは
葛藤だった
伝えたいこと
伝わることは違う
できるだけ正確に
言葉を咀嚼し
表情を選び
それでも
伝わることは
ほんの一部でしかないと
自覚していった
頭の中は
常に思考を伴って
祈っていた
僕が渡せる
精一杯の愛を
あなたに
*
認め
許し
対話すること
理想として
一方通行も
理解しながら
いつか
何かが
変わるかもしれない
その祈りすら
傲慢だったと
そう
割れた心が
自問自答を
繰り返す
どれだけ愛しても
伝わらなければ
技術が足りなかった
そう感じてしまう
同時に
愛を受け取る器が
ひび割れていたのかもと
考える
壊れかけた器を
塞ぐことができない
自分を
呪うことしか
できない
全てが内側に向いた言葉
他責を生み出せない弱さ
通り過ぎる人たちが
浅はかで無責任に見える
どうしてこんなにも
深く愛した
僕だけが
心を壊されていくのか
嘆く
誰に指示されたわけでもなく
勝手に愛しただけなのに
呟く
それでも諦められない
だからせめて
同じ苦悩を抱える人に
僕がいる記録を
文字に残す
いつか報われるか
分からない生き方を
それでも
ただ人を愛したい