変わりながら、変わらないこと|2025.04.16
4月がやってきた
僕の誕生月であり
祖母が亡くなった月でもあり
ヒッチハイクをしたり
初めて一人で
目的の無い旅をして
7年前から
特別になっていった4月
*
僕の中に
引きこもること
旅をすることが
同居するようになって
何年か経った
何かのきっかけで
人との出会いを怖がり
会話すら避けて家に篭る
ずっと誰かに助けて欲しくて
だけど迷惑をかけたくなくて
本を読み
文字を書き
ゲームをしては
時間を費やし
起き上がれない時は
ただ息をする
この行為を
「何も生産しない日々」
と言われて
その通りのような
そうでは無いような
一つだけわかったのは
頭の中のモヤモヤが
晴れないうちは
この時間が続くということ
それは意識的に無意識な
箱の中の整理のような
気になって仕方のないことを
気になり苦しみ続けながら
やがて気にならなくなるのを待つ
文字にするのも
自覚するのも
曖昧で手触りのない
だけど大切な時間
今はそう思っている
*
ずっと
この苦しさが嫌だった
頭の中で呟く言葉に
傷つけられながら
無心になって
時間を進める
そうして味わい
感情に飽きてやっと
また日常に戻っていく
積もる悲しさ
どうしようもなく
伝わらない言葉
誰に伝えるでもなく
笑いながら
心の奥に消えた感情は
その奥にある箱の中に
溜まりに溜まっているらしく
そうして容量が足りないと
春の嵐と共に知らせてきた
どこまで世界と距離を取れば
この痛みや苦しみと
お別れできるだろうか
そんな
恐れや悲しみは
ずっと変わってはいなくて
ただ
その恐れや悲しみが
どんなものか
観測できるようになって
仲良くなることもなく
嫌いになることもなく
そこにいることを許しながら
一緒に味わっているのだけれど
この行為を説明もできず
大切な人からは理解されず
誰に伝えたとて仕方もなく
途方に暮れるのだけれど
僕はたくさん傷ついてしまって
そろそろ限界が近づいてしまって
せめて自分を癒すために
声が届かない場所まで
間合いを取るしかない
そのことにやっと
気がついた
*
滞っていた水が
何かの拍子に流れるように
僕は旅に出る
そこに文字と写真は
切り離せないらしく
必要だったはずの音楽は
少し離れたところで
抽象的で曖昧な
だけど何かを感じた瞬間を
他の誰のためでもなく
自分のために
残す場所になった
感情の移ろいに
その時の僕が隣に並んで
ただそこにいる場所
Photographs
wandering the world, capture moments
そして
Notebooks
a story for myself
日々は
決して楽しいものではなくて
無条件の愛情を求めながら
どこにも見つけられないから
せめて誰かに渡せるようにと
優しさと美しさを追い求めて
すり減ってきた記録でもある
だからこそ
沁みる
*
変わっていないこと
変わり続けていること
日々は続いていくのかと
心はざらつくけれど
その感情を丁寧に
見守るようになったから
そばに佇んで
一緒に泣こう