[Blog]イギリス一人旅の軌跡[28/31]

2016/9/2 : Day 28

街を歩きパフォーマーを探す。

演奏を観ながら悶々と考える。
音楽を人に届けることについて。
*
「Ed Sheeran」の記事を探した。

いくつかの記事から抜粋すると:
ミュージシャンを志してロンドンへ引っ越す。
家賃を払うのが苦しくなり3年間ホームレス。
その間毎日路上ライブ、ライブハウスを巡る。
年間312回のライブ。寝る場所がないため
朝5時までセッションをし地下鉄が開くと
電車で12時まで寝る生活。

バッキンガム宮殿近くのヒーターで夜を越す冬。
そしてギターひとつ、リュックサックひとつで
友人宅を泊まり歩いてついたあだ名が「Sofa Surfer」
*

ロンドンでただ音楽だけの日々。
どれだけ音楽を考え続けたのか。
どれだけ努力を続けてきたのか。
ギター一本。たった一人の圧倒的な演奏。
小細工なし。自分の音楽を追求した結果。

路上で声を張って歌い続けた。

見向きされなくても演奏を続けた。

結果が世界的なスーパースター。

正直、今の自分には考えられない生活。
今と理想とのギャップにしんどくなる。

路上パフォーマンスを見ながら吐き気がする。

自分自身に対して嫌悪感が沸き上がってきた。

幸せに育ち当たり障りないところをフラフラ。

言葉巧みに上手なところを渡り歩きながら、

不自由のないお金を使い楽しみながら。

「俺は夢を見る」と豪語して退職しイギリスへ。

*

こんな生温いやつが生きる世界はここにない。

覚悟を決めろ。

「できない」と決めるのは自分次第。
何ができるのかを決めるのも自分次第。
彼にはなれないけど、出きることは必ずある。

感じろ。考えろ。指を動かせ。頭を使え。

中途半端に楽な場所を見つけるな。

世界を観たいなら半端なことはやめろ。

未来を見据えろ。今に満足するな。

*

そんなことを、路上で思った一日だった。

(お気に入りの宿、St.Camden Hostel)

夜のオープンマイクでは、

Ronanがはっきり「Slave」だと言った。

家を買えば35年間、企業の「Slave」

自由を売って、家を買う生活。

自由を売って、安心を買う生活。

自由を売って、家族を養う生活。

自分はなにを求める。

*

もうすぐ、帰国。

→2016/9/3 : Day 29